校長あいさつ (H31~R03)

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本校は、俳人松尾芭蕉が、奥の細道で「象潟や雨に西施がねぶの花」の句を詠んだ景勝地、秋田県南部沿岸に位置し、霊峰鳥海山の大迫力に心がゆさぶられる、すばらしい環境にあります。
 仁賀保高校の生徒は、秀麗鳥海山を仰ぎ見ながら、自分の内面と向き合って、唯一無二の自己を発見し、自分の可能性を信じて支え合いながら、地域と未来をつなぎます。
 1977(昭和52)年、「自立・克己・友愛」を校訓に掲げ、生徒一人ひとりを心豊かに育み、その個性と能力を伸ばすことを目標に創立され、45年目を迎えます。
2003(平成15)年には情報化社会が進展する中、IT産業を支える人材の育成を目標に、秋田県で唯一の情報メディア科を新設しました。現在は、グローバル化の急速な進展を踏まえた新たな挑戦と、これまで培ってきた基本的な学びを結びつけて、さらなる深化と地域への貢献を確実に進めています。
 仁高生は、2019(平成31)年1月に締結した「にかほ市との連携協定」と3年目を迎える文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」のアソシエイト校という強みを活かし、地域活性化と地域共生を意識して活動しています。また本校は、にかほ市唯一の高等学校として、地域の期待を担い、多くの方々に支えられて活動しています。映像の編集やCG、ポスターデザイン制作、オリジナル英語教材の開発、小中学校への学習支援等で地域と密着した取り組みを重ね、防災やボランティア活動にも主体的・積極的に取り組んで、活動の輪を広げています。
 キャッチフレーズ「i con t act 3」=アイコンタクトさんを活用し、生徒一人ひとりが「自己有用感」を涵養できるように、また、保護者や地域の皆様が本校に寄せる期待感を追い風にして、教職員が一丸となり生徒の笑顔を想像しながら、支援してゆきます。
 プログラミング思考のキーワード「トライアル&エラー」を意識して、試行錯誤を繰り返しながら「疑問を持ち、探究を通して発見する」学習方法をさらに推進し、コロナ禍における「健康、安全・安心の確保」と「学力の保障」を追究してまいります。
 さらに、今年度は、生徒の主体的な活動をあらゆる場面で支援することを意識した「自分事」と「当事者意識」をキーワードに、大人になっていく生徒に、「覚悟」と「責任」を意識した活動を、「師友もろとも手を取りて」展開してゆきます。
 鳥海山のきらきら輝く千古の雪は、やがて溶け、ゆっくりとしみこんで伏流水となり、長い年月を経て日本海にわき水として現れます。
 秋田県立仁賀保高等学校は、雄大な自然の中に教育のヒントや方法を見いだし、人間力を育成するための基礎・基本を確実に教え、生徒の夢の実現に向けて支援する高等学校を目指します。
 今後とも、なお一層の御理解、御支援をいただきますようお願いいたします。

令和3年4月1日
秋田県立仁賀保高等学校長  小 園   敦